タイマースイッチの交換
妻の実家はうどん屋さんである。
毎日決まった時間になると駐車場の照明が自動で点灯消灯するとのことであるが、この頃動作が異常なのでちょっと見てほしいと依頼を受けた。
まずは配電盤を確認。
予想通り電源系統にタイマースイッチが仕込んであった。
聞くところお店を建ててこの方変えてないとのことなので20年近く毎日、雨にも負けず、風にも負けず、電源の入り切りをしてきた訳だ。
ご苦労様である。
至近距離にてしばらく挙動を確認するとタイマースイッチ内部からはカチカチ音がなっているのでタイマー自体は動いているようだ。
ということはおそらくギアが飛んでいるか、接点の老朽化だろう。
まあ、原因追及はあとでのお楽しみとして、とりあえず修理を急ぐことにした。
取り付けられているタイマースイッチはNational製のTB171というものであるが、Nationalは今では無いのでおそらくPanasonicから同一型番か互換品が今でも売られていることだろう。
まずは車で15分ほどのホームセンターに見に行ったが、店頭で扱っているのはすべてコンセントタイプであり、このようなVVFのケーブルで直繋ぎするものは取り寄せになってしまうとのこと。
よっぽど一般客が必要とすることはないので理由は理解できるが、取り寄せだとまた来ないといけないので丁重にお断りしてホームセンターを後にした。
こんな時は天下のAmazonに限る。
自宅に帰ってAmazonでポチっとな。
翌々日には物が自宅に届いていた。
Amazonの物流力には本当に驚かされる。
きっと自分がぽちっとなした瞬間から倉庫では受注の処理と現物の調達が自動的に行われるのだろう。
Panasonic TB171N
末尾のNは若干の仕様違いが変更品だろう
さっそくパッケージをオープン
おっ!
円形のタイマー部の色が水色で、筐体の4隅が少し丸みを帯びている以外はほぼ同じ作りだ。
ねじ位置等も同じだったのでパネルにそのまま取り付けることができた。
まずは動作確認。
新しいほうはタイマーのカチカチ音が鳴ってない?のか極度に小さいため動いているかどうかわからないが一応ステータスLEDが点灯しているので動いているらしい。
適当な時間を設定してしばしコーヒーでも飲みながらその時を待つ。
・・・
・・
・
カチッ!
動作OK!
今回も完璧な仕事だったので満足。
さて、ふつうはここまででいいのだが。
自分としてはこれからがお楽しみ。
そう、分解の時間である。
分解して構造を見る。
今回の場合はその原因を探る。
そこまでできて本当の意味での完了だ。
背面のパネルが爪で引っかかっているだけみたいなので慎重にマイナスドライバーを突っ込んで蓋をはずす
松井さんこんにちは。
取説によると耐久年数5年とのことだが20年持ちました。
Good Job です! 松井さん。
配線の末端処理、半田付け。 奇麗です。
こういう細かいところでハードの品質は決まるんです。
どこぞの国のパチ物とは大違いです。
さて分解を続けます。
タイマーを外しました。
板金を取り外しました。
おぉ ついに 臓物があらわに。
どれどれ・・・・。
接点は度重なるOff/Onで相当黒ずんでますが、まだまだ全然大丈夫みたい
銅の板もしっかりしてます。
黄色い、半透明のギアの様子がおかしいです
ギアの山がなん箇所か欠けてしまってます。
おそらく欠けた箇所にタイマーのギアが入ってしまって空回りしていたのでしょう。
他のギアは力加えたりしてもなんともなかったですが、この黄色のギアは少しドライバーで触ると次々と歯が欠けていきました。
なんとなくですがこの色合いのギアは確かに弱そうな気がします。
ちなみになぜかグリスの周囲にアリの死骸が5匹ほどいました。
グリスが甘かったのでしょうか?
裏付けはないですが、 黄色い半透明のギアは老朽化しやすい、 材質よくわからないがグリスはアリがたかる。
このあたりが今回フィードバックできそうな内容でしょうか。
まぁ ほんとにフィードバックしないですけど・・・。
いやいや、 今回はいい仕事でした。
依頼主は直って満足。
自分はやりきって満足
文字通りWIN x WINであります。
以上