NEXT Daisaku

日々あったことなんかを適当に書いてきます。そんなに頻繁に更新はしないです。 

和菓子とわたし

私が生まれ育った石川県金沢市は古くから和菓子の文化が栄え、今日でも広く多くの人に親しまれています。

2008年から2010年までの総務省統計局「家計調査」の調査結果によると1世帯当たりの和菓子に対する年間支出額が全国平均12,041円のところ金沢市では19,681円で2位の岐阜市とは2千円以上の差がある。また和菓子以外のチョコレートやアイス、カステラ、ケーキの類に関しても上位5本の指に入るくらいなので相当甘いもの好きが集まっているんでしょうね。


わたし個人のことを言えば父方の実家がお寺さんだった事もあり、法事や月参りなどで頂いた羊羹や最中をしょっちゅうもらって食べていました。物心ついたころからお菓子と言えば饅頭、羊羹、最中が普通で小学校の卒業文集では好きな食べ物欄に「森八の黒羊羹」と何の迷いもなく書いたことを覚えています。(※森八とは金沢を代表する老舗和菓子店の一つ)


金沢の伝統では季節や冠婚葬祭各種行事によって習慣として食べる和菓子も多いです。
正月には「辻占」 (中に占いの紙が入っていてもしかしたらフォーチュンクッキーの元祖なんじゃないかと思っている)
前田家の家紋である梅の花をかたどった「福梅」。

本日7月1日には氷室開きに合わせて「酒饅頭」。
越山甘清堂の酒饅頭が特にフカフカで一番好きです。

妊娠9~10か月ぐらいでは子供が元気にころっと生まれるようにと「ころころ団子」。
火傷しないようにと焼かずに食べるのがポイントです。

そして婚礼をはじめとする各種お祝い事の際には「五色饅頭」を食べるのが習わしです。


先日我が子の100日の祝いの為実家に行った際も当然の如く五色饅頭がそこにありました
写真左側の箱に入ったものです。 右は氷室の酒饅頭ですね
DSCF20046jpg.jpg


五色饅頭は日・月・山・海・里の5種類で、赤い粉がかかった太陽、まんじゅうの月、黄色い米粒が表面を覆う山、大福餅の海、羊羹の里の5種類です。徳川二代将軍秀忠の娘「珠姫」が慶長6年に前田家三代藩主利常に3歳の時に嫁入りした際その祝いの菓子として作ったのが始まりとされています。


5種類もあるのでどれが一番好きかという話は家族、兄弟でよくしました。

昔私は羊羹の里が一番好きでしたが、今では黄色の山が一番です。
写真で黄色いのが1個無いのは私が食べたからです。

ちなみに黄色の山は別名「いがら」と言います。能登地方では「えがら」というらしいという事を聞きました。


普段口にするもの一つ一つにも日本の歴史があり伝統があります。
時代が変わりその伝統や習慣も形を変えていくかもしれませんがいつまでも残してゆきたいものです。